カリキュラムオーバーロード
学校のカリキュラムに含まれる学習内容や活動が多すぎて、生徒や教師に過度の負担がかかっている状態
具体的にどのようなことが起きているのか?
- 時間的制約:限られた授業時間内に多くの内容を詰め込もうとしている
- 広範な学習範囲:多岐にわたる教科や内容を扱っている
- 高い期待値:学習成果に対する過度の期待や結果を求めている
その結果,どのような影響を及ぼしているのか?
- 児童生徒は,学校生活に余裕がなくストレス増加,学習意欲の低下,深い理解の欠如に陥っている。
- 教師:勤務時間内に終わらない授業準備の負担増,子ども一人ひとりに向き合う時間が不足している。
カリキュラムオーバーロードに陥ってしまった要因は何なのか?
- 教育システムの複雑化・学習内容の増加による時間的な制約
変化が加速する現代社会において,対応するために「◯◯教育」として次々に追加される反面,削減されるものはなく教師や児童生徒に時間的なゆとりがなくなっている。
【編集者のひと言】
対策として「カリキュラムの簡素化」と「柔軟な学習へのアプローチ」が考えられる。
しかし,学校現場とは保守的な要素がとても強い。新しく増やすことはするが,これまで取り組んできたことを減らすというのは,難しいのが現状である。
「子どもため」という言葉を掲げれば,「やった方がいい」のは何にでも当てはまる。だがそれでは,この課題が解消されることはない。
様々な要因が複合的に作用して,児童生徒・教師どちらにも負担がかかってしまい悪循環を招いている。管理職を中心に,学校に関わる大人全員が原点に立ち返り,自分たちで考え組織として機能していかなければならない。