自由進度学習の再現性
自由進度学習が提唱され始めてしばらく経ちました。
実践のシェアやノウハウもかなり目にするようになり,ニュースなどでも報道されることも。
自由進度学習の本質の核心は「再現性」⁉️
これは,どんな実践であっても同じですが「再現性」を是とするか否とするかのスタンスによっても見方が変わります。そのスタンスは教師の存在意義に直結するものです。
「教えるのをやめて,子どもたちを信じて任せる」となると
必ず「放任」との違いを明確にする必要が出てきます。
また,全てを丸投げするのではなく,学びのファシリテーターとして教師は能力を発揮しなければなりません。
確実に押さえておかなければならないのは,どんな指導法を選んだとしても「同じ出口を目指している」ということです。
指導要領には子どもたちに身につけるべきものが記載されています。
やり方は示されていないが最低限のゴールは示されている状態。
到達地点を目指して学校ではカリキュラムを作成し,時間割を作って授業を行います。その一つの選択肢としてあるのが自由進度学習ということです。
🔹自由進度学習とは⁉️
学習者が自分のペースで学習を進めることができる教育方法のことで,学習者が自分の理解度やスピードに合わせて学習を進められるため,個々の興味や能力に応じて学習内容を選択できる柔軟性があり,その際に教師は,一斉授業でのティーチングでなはなく,学習のファシリテーターとしての役割を果たします。子どもたちの自己管理能力や主体性を育成する機会になり,今注目されている指導法の一つです。個々のニーズに合わせた学びを提供し,学習意欲を高めることが期待されています。
冒頭で2つ紹介しましたが,インターネットで検索すれば書籍や実践がたくさんヒットします。
この指導法はとにかく「主体性」がキーワードなので,表紙や見出しに使用される言葉は必然的に決まってきます。
子どもが自ら学び出す‼️夢中になる‼️自分の力で学ぶ‼️
子ども同士の協働的な学びが生まれる‼️など
ここは教員が今も昔も最も頭を悩ます部分で,これまでもずっと
「どうすれば子どもの意欲や関心を掻き立てられるか⁉️」
「学びたいという気持ちに火をつけられるか⁉️」
は,授業をするどの先生もが考え続けてきたことです。
もう15年以上も前の話ですが,私自身も算数の研究をしていた頃のテーマが「課題(問題場面)との出会い」でした。
手を変え品を変え,試行錯誤し続けられてきたのです。
(♯余談ですが,私はその結果フリップ芸の技術が向上し,かいけつゾ◯リの絵を何も見ずにある程度のクオリティで描けるようになりました😎笑)
そして,今たどり着いた答えの一つが「子どもに任せる(丸投げではない)」であることは,
少し皮肉っぽい気もします。もちろん,何が正しいかなんて後付けです。
100年後は正反対の議論をしているかもしれないし,1周して同じ議論をしているかもしれません。それくらい教育は社会情勢の嵐の中を,ずっと振り子のように行ったり来たりしてきました。
🔹自由進度学習に再現性はあるのか
ここまでの話でわかるように,自由進度学習の軸は
「①子どもたちの主体性」と「②教師のファシリテーション力」です。
この2つはどうしても並列にならず,①②という縦の関係になります。
そして,①に関しては子ども依存ではなく,「教師との信頼関係」と「発揮できる心理的・物理的環境」が必須です。
要は「学級経営」が土台になり,結果にかなり大きく影響するんです。
(まぁ,どんな授業でもそれは同じなのですが💦)
このように考えると,スタートの時点で少しハードルが高く感じるのではないでしょうか⁉️
そんなことはありません・・・と言いたいところではありますが,
実際はど真ん中ストレートでその通りなのです。
そもそも学級経営が上手くいっていないと確実に自由進度学習は効果を発揮しません。というより,むしろ先生たちの首を絞める結果にもなり得ます。
本題である「再現性」があるとは,「他の先生が同じ方法で授業を行っても、同じような結果が得られること」と言い換えられます。
そうであるならば「再現性が高い」とは言えません。
同じような学級は同時に存在しないからです。
さらに重ねると,同じ学級・同じ先生であっても「いつ」やるのかだけで結果は違ったものになるでしょう。
同じ先生が授業を行なったとしても,子どもたちや学級経営の状態によって柔軟に対応しなければならないのです。
では,どんな場合においても対応できるよう予め様々なパターンを想定して準備をしておけば可能になるのでしょうか⁉️
ある程度はなんとかなるでしょう。しかし,それにも限界があります。
全てを想定して準備することは不可能なのです。・・・
・・・・えっと,自由進度学習ってやめた方がいいんですか⁉️🥹笑
話の流れだとそんな感じも・・・
「やった方がいい・やらない方がいい」の前に,再現性について一旦私なりの結論をお伝えすると「再現性は高くない」になります。
ですが,再現性が高くないことと「やる・やらない」というのは
全くもって別の話だと考えています。
そして「やる・やらない」の私の結論は,
「やってみた方がいい‼️」・・・です🤔
🔹なぜ,やった方がいいのか⁉️
理由は以下の2つです。
①子どもたちの見えていなかった部分が見える
(良い意味でも悪い意味でも)
②シンプルに先生自体が深く考える時間が増える。
子どもたちが夢中になるとか,協働的な学びが生まれるとか,
それは結果であって,そうはならない可能だって十分にあります。
私は結果に関係なく,大きくはこれら2つの理由で
「「やってみた方がいい」と考えています。
①は如実に現れます。教師主導の一斉授業ではしっかり考えているように感じていた子でも,実際に自分で考えながら学習を進められる子と,何をやるかわからずに戸惑う子に別れます。また,その逆の例で,普段の授業ではそわそわして話を聞いてかなかったり,授業の進行で手を焼いていた子どもが,集中して学習を進めることだってあります。もちろん,悪い部分や良くない部分が見えることもたくさんあります。
しかし,それらは一斉授業だけでは絶対に見えないことで,そのような姿が見えたということが重要なことでであり,本当の学びに向かうスタートラインなのです。
また,先生自体も自然に②のようになります。
どのような支援や言葉掛けが,子ども一人ひとりに響くのだろう・・・と考え始めると,やっぱり子どもをよく観察するようになります。ノートに書いている内容を授業中の行動や発言と紐付けて読み取ろうとします。
🔹単元や時期などの前提を整えることが条件
ただ何でもやってみればいい👍・・・
と,お気楽に考えているわけではありません。笑
最低限揃っていないといけない前提条件はあります。
・学級経営がある程度機能していること。
・単元に入る前に,教師がきちんと教材研究と自由進度学習について考え
単元終了までしっかりと見通しを持っていること。
・どんな結果になっても受け入れる覚悟があること。
そんなの当たり前でしょ・・・と言いたくなるかもしれません。
細かいことを言い出すと,もっと出てきます・・・・
例えば,どの教科のどの単元が・・・とか⁉️
やっぱり気になりますよね。
そこで‼️
🔹自由進度学習の実践をシェア‼️
します👍
自由進度学習が謳われ,実際に学校現場でも耳にするようになってきました。でも実際に自分が実践するには,どうしても躊躇ってしまうのが現状だと思います。その気持ち,めちゃくちゃわかります😆
ただでさえ,教員不足や多すぎる業務量で現場は「まわす」ことで手一杯になっています。授業準備に充てる時間すら確保できない😱
そんな中で新しい,しかもちょっと冒険の匂い(!? 🤩)がする授業に挑戦するのは,勇気が必要ですよね。
しかも,上手くいかなくて結果が出なかったらどうしよう😰
そんな不安でいっぱいになるのもよくわかります。
・・・でも,・・・気になる🫣やってみたい‼️
心の奥で好奇心が抑えられない😎
そんなちょっと変わった素敵な先生に向けて,リアルな自由進度学習の実践内容とその結果も全てまるっとそのままシェアしようと思います✨
次回の更新までしばしお待ちください😌